令和二年十一月場所初日観戦記
十枚目取組・四(令和 2年11月 8日)



○千代丸(下手出し投げ)琴奨菊●

 千代丸左で張って右差し。琴奨菊額で当たるが弱く、右を返して左でおっつけるが千代丸は右で下手を取り、琴奨菊東に煽ろうとすると千代丸一堪えして右に廻りながら右下手出し投げ、琴奨菊を叩きつけた。
●石浦(引き落とし)松鳳山○

 松鳳山右で張ると石浦両手を振り下ろしながら左に変わったが、松鳳山ついていって両筈、石浦嫌って飛び退り松鳳山の左腕を捻ろうとしたが、空を掻いて横向きになり白房前に四つん這い。
○明瀬山(寄り切り)翠富士●

 明瀬山右肩で当たって右を差そうとすると翠富士額で当たって左でおっつけながら左に廻り右筈、また左おっつけで左に廻って右で突き右を入れるが、明瀬山左で抱え込み、翠富士が肩透かしを引いて右に廻ると明瀬山残して突っ張り合い、一瞬見合って明瀬山は左から、翠富士は右から、ほぼ同時に張って両者右差し、明瀬山は右下手、翠富士左上手を取り右を筈に替え額をつける。明瀬山左を巻き替えにいくと翠富士おっつけで許さず再度右筈、土俵中央で数呼吸、明瀬山右肘を張って上手を切りにいくが一重で切れない。また数呼吸、明瀬山が左を巻き替える素振りから右を引きつけて出んとすると、翠富士堪えて左上手出し投げで振ろうとしたが、明瀬山ついていって黒房に寄り切った。

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