令和六年十一月場所二日目観戦記
そ の 十一(令和 6年11月11日)
鹿児島の明生と熊本の佐田の海、九州産速攻力士の取組は、当たり勝った明生の揺さぶり勝ち。この対戦は、平成の頃(初対戦は29年11月)は佐田の海の方がはっきりと分が良かったが、 令和になってからは明生の方が勝る。
時間いっぱいになっても一山本は気合が乗っているのかいないのか、その風情まさに飄々たるものだが、当たりは実に厳しくて、 突き起こして会心の相撲。敗れた玉鷲が舌を巻いている。
翠富士は当たりが強くなかったようで、右筈で押したかったろうが、その右筈は防戦のための筈になった。平たく言えば手筈が狂ったのだ。 そのあと右を覗かせる形にはなったが、どちらかというと抱えられて殺されている体。最後にはしっかり捕まってしまった。
(以下次頁)
幕内取組・三
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