平成二十七年七月場所八日目観戦記 幕内取組・六(平成27年 7月19日) |
●栃ノ心(寄り切り)照ノ富士○ 両者右差し左前褌狙い、栃ノ心やや左に立って左を取り、照ノ富士に左を与えず右差し手を返し、次いで深く右下手を引き、やや深かった左を少し浅くする。右下手の照ノ富士は栃ノ心の上手を切ろうとしたが、栃ノ心引きつけて西に出んとする。照ノ富士体を右に開くようにし右下手を突きつけて残し、また上手を切ろうとするが切れず、頭をつけられた。照ノ富士は右半身、数呼吸して右から振って肘を張り、上手を切ろうとするが、栃ノ心左を引きつけながら右を大きく返して向正面に出んとする。照ノ富士これも堪え、栃ノ心が右下手を取ると照ノ富士左上手を引きがっぷりとなるが、照ノ富士の上手は一重、右から随分揺さぶったために上手は取った時から伸びている。土俵中央で数呼吸、栃ノ心引きつけて向正面に出んとすると照ノ富士右下手を深くし、堪える。栃ノ心腰を振って下手を切るが、照ノ富士また取る。栃ノ心の上体がやや立つ。数呼吸、照ノ富士右筈で上手を切り、また栃ノ心が取って向正面赤房寄りに出ると、照ノ富士吊り上げて右に振り、赤房に詰めて煽る。栃ノ心右差し手を上げて残し、土俵中央に戻したが、照ノ富士はとうとう上手を取り直した。一呼吸、照ノ富士機を見て赤房に寄り進み、さらに右に右に寄っていき、上手投げを打って向正面に寄り切った。 |
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●勢(上手投げ)鶴竜○ 勢気が急いてやり直し。勢右肩で当たって右を差そうとしたが高い。鶴竜額で当たって右差し左前褌を狙ったが、左は全く届かない。鶴竜左おっつけ右喉輪、勢が右を抜いて鶴竜の左は筈、勢左右ではね上げると鶴竜左で小さく張って右前褌、額をつけて出ながら左も前褌を探るが、勢が一度右で抱えんとするので鶴竜左を深くすると、勢右を入れた。鶴竜頭をつけているが左上手がやや遠い。数呼吸、勢強引に右から掬いながら左をこじ入れると鶴竜振られて東を背にしたが右を引きつけて堪え、右に廻りながら左を巻き替え、勢が右でおっつけんとすると鶴竜そのまま体を廻し続けて右上手投げ、正面に投げ捨てた。鶴竜左の手着きなし。 |
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○白鵬(寄り切り)魁聖● 両者右差し左上手狙い、両廻しを引き合ったが、白鵬すぐに腰を振って下手を切り、左肘を締めて右肩をつける。一呼吸、白鵬右内掛けを見せるが高い。土俵中央で数呼吸、魁聖右から揺すって出んとするが白鵬動かず、ややあって魁聖出んとしながら右下手を探るが白鵬殆ど動かない。さらに白鵬は上体を下げる。一呼吸、白鵬引きつけて右に寄り、正面に進んで右に寄り切った。 |