平成二十七年九月場所二日目観戦記
そ の 七(平成27年 9月14日)
横綱土俵入りは、鶴竜が先で白鵬が後。鶴竜は今も考えながらの土俵入りが続く。柏手は緩急こそあれ腕を途中で止めることはなかったのだが、 この日は土俵中央では腕を止めた。場所中は日替わりといったところで、まだ固まってはいない。まずかった四股については、形はいくらか良くなった。 力感が足らず、四股を「踏む」というように見えないのが難。一つ一つの所作が決まらないため、印象がぼけてしまう。
一方の白鵬は、この角度で見ると分かるが、四股の足を少し持ち上げる。全体を覆う「余分なこと」の一部であると捉えることもできる。 力感の点では鶴竜を引き離すものの、不純物が過剰に混じり、出来が良いとはお世辞にも言えない。 ただ一点だけ書き残しておくこととしては、御幣を差し込む位置がかなり奥に変わったことだろう。前すぎるという不評が一部から出ていて、 事実平成21年頃は突き出ているようにも見えていたくらいだった。同時期の朝青龍はもっとまずかったが、太すぎる綱に深く差し込みすぎていたのも一因だった。 筆者としては綱の下半分に差し込まれていれば良いと考えているし、それで前方に飛び出るようであれば、差し方か御幣の形状の問題だと思う。
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