平成二十七年九月場所二日目観戦記
そ の 十(平成27年 9月14日)
廻り込んで仕事をしようという安美錦と佐田の海、残念ながらその中身は雲泥の差。安美錦は(魁聖が不調だというのもあるが)存分に仕掛けてしっかり決めたのに対し、 佐田の海は差し負けてすぐに右から振ろうとしただけ。佐田の海は夏巡業でつけていた左脹脛のテープを初日はつけずに出てきていたが、 また巻いてきた。右を差して出たい人にとっては厳しい状況。
佐田の富士はこの日も全く歯が立たず、腰が崩れて完敗。西の椅子席かなり上方に佐田の富士を応援する一団がいたが、こうも一方的にやられるとぐうの音も出なかったのではなかろうか。
逸ノ城は中腰で首を引いて右を差そうという安っぽい戦術が祟り、妙義龍に思うように取られた。右を封じてくる相手への対策が追いつかない。
初日に白鵬を破った隠岐の海が、続けて大物の首級を掻き取るかという照ノ富士戦。果たして隠岐の海は化けたのか？ということで木下大門先生と昼前に話をしていたが、 衆議一決…衆とは言えないが…ものの数秒で化けていないという結論になった。いざ立ってみても照ノ富士の方がちゃんと考えている。 右で張って左四つにいき、右で攻めながら左では下手を早く取り、右で攻めながら左に体を寄せていく照ノ富士。隠岐の海の方は狙いが果たせなかったというよりは、 初日と違って意図があったのかも不明な動きで、まるで相撲にならずに終わった。
(以下次頁)
幕内取組・四
幕内取組・五
幕内取組・六
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