平成二十七年十一月場所二日目観戦記
十枚目取組・二(平成27年11月 9日)



●天風(寄り切り)徳真鵬○

 天風先に立って両手で押し上げんとしたが徳真鵬左前褌、天風引き落とすが僅かに左に廻っただけでまとも、徳真鵬両手で喉を押し上げて突き放そうとする。天風右に廻ってはね上げんとしたが徳真鵬正面で左横褌、右も上手前褌を取って青房に寄り出した。天風左の手着きなし。
○朝弁慶(小手投げ)石浦●

 石浦額で当たって右で肩を突きながら左を筈にせんとすると、朝弁慶額で当たって右から引っ張り込もうとし、石浦が左下手を探りながら右でおっつけんとすると朝弁慶東に下がりながら右小手投げで少し振る。石浦泳いで赤房に横転した。
●東龍(押し出し)旭日松○

 東龍右差し左前褌狙いで立ったが旭日松額で当たって左で宛がいながら右喉輪、出足はないが右で突き上げ、左で宛がい右で胸を押して赤房に簡単に押し出した。旭日松右の手着きなし。
○明瀬山(寄り倒し)若乃島●

 明瀬山左を固めて右で喉を突き放そうとすると若乃島その左をとったりにいき、両差し狙いで当たって左差し、明瀬山これを片閂に極めて左に振ると、若乃島堪えて両差しになろうとする。明瀬山強引に左を巻き替えんとすると若乃島右を引きつけて正面に出んとし。明瀬山が堪えると若乃島左下手横褌、正面に出るが、明瀬山腰を据えて堪え、若乃島が左下手を深くし一呼吸、引きつけて黒房に出ようとすると、明瀬山堪えて右上手を取り、がっぷりで数呼吸、若乃島出んとすると明瀬山腹に乗せ、左に振って正面に寄り倒した。両者右の手着きなし。

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