平成三十年九月場所千秋楽観戦記
そ の 十(平成30年 9月23日)
中入後最初の取組は千代丸の骨折で不戦勝は安美錦。白いものの全くない安美錦の土俵姿は、そうそう見られない。 肉体を酷使し続け今や長寿力士、なお暫く荒波に揉まれ続ける安美錦である。
琴勇輝上体が仰け反り加減で劣勢、引かれると左足が出てくれず、制動ままならずそのまま溜まり席へ。左膝の具合が思わしくなさそう。
大翔丸は当たりが弱っているのか、その後の動きも裏目裏目、右攻めが効かず差されてしまい、ガッチリ挟みつけられてしまった。 竜電の右おっつけが見事、しっかり嵌まる。
初日から 7連勝した北勝富士が気づけば 5敗で迎えた千秋楽、左にずれて左から攻めようというのは一つの手としてあってもいいが、 嘉風は右から差す人ではないから効果が出ないし、右で突いて押さえるのはいいとしても、北勝富士自身の当たりはなく、かといって去なすわけでもなく、 しかも腰も右足も引けすぎときては嘉風の思う壺、嘉風の低さと左から入る巧みさの前に為すところがなかった。
(以下次頁)
幕内取組・一
幕内取組・二
前頁へ
前画面に戻る
次頁へ
