令和二年九月場所七日目観戦記
そ の 八(令和 2年 9月19日)
魁聖は塵を切ったあと、塩を払い落としていた…
相手は同じ橙色の締め込み、志摩ノ海。おっつけでも筈でも前褌でも、脇を締めた形に定評のある志摩ノ海の一番良い形になった。 右を攻められると、右腕と左脚が痛い魁聖としては辛い。大きく揺らいで白房に敗退。
琴勝峰に豊昇龍は若手同士の好取組と目されたもの、当たりは互角だったが豊昇龍の右差しに無理があり、左おっつけの琴勝峰黒房に引き込んで左突き落としで倒す。 これが琴勝峰の相撲だというものに際会した覚えがなく、どういう相撲を目指しているのか今一つ見えてこない。素質が相撲振りに生かし切れていないのは、 三役で一度伸びが止まった頃の白鵬に似たところがあるが、その頃の白鵬は動きも退嬰的で、琴勝峰の方がまだ溌溂としてはいる。
翔猿は頭を上げず千代大龍の突っ張りをはね上げながら右から右から入ろうとし、スパッと入って右で下手、体の開き良く右下手出し投げで完勝。 生き生きとしている。
(以下次頁)
幕内取組・二
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