令和二年十一月場所二日目観戦記
幕内取組・二(令和 2年11月 9日)



●豊山(内掛け)豊昇龍○

 豊山右腕をぶつけながら左でおっつけんとすると、豊昇龍両手で突きながら額で当たり、豊昇龍が右で喉を突き上げると豊山左おっつけで外し、豊山が突っ張らんとすると豊昇龍宛がい、右を割り込んで下手を引く。豊山も右を入れ、左上手を引くが深い。一呼吸して豊山出んとするが引きつけが弱く、豊昇龍右を頼りに腰を据え、やや左に下がって正面で右内掛けに脅かし、左上手を取り左に廻って豊山の動きを止め数呼吸、豊昇龍右の内掛けにいき、豊山の右足を崩して正面に倒した。
○魁聖(押し倒し)炎鵬●

 炎鵬左に大きく飛んで上手を求めたが魁聖右筈で受け止め、両手突き一つで青房に突き倒した。
○竜電(下手投げ)佐田の海●

 佐田の海額で当たって右前褌、次いで左も前褌、竜電が浅い両差しになって右下手を引くと佐田の海東に出んとしたが、竜電左に振って左でも下手、佐田の海なおも西に出んとすると竜電引きつけて左に振り、佐田の海向正面に攻めると竜電右に振ろうとする。佐田の海右外掛けで防がんとして掛からず、黒房に進むがやや疲れる。竜電引きつけて右に廻り、なお出んとする佐田の海を右に振ろうとし、佐田の海の高い右外掛けを外し、佐田の海が白房に出んとすると竜電右下手出し投げ気味に振り、右下手を引き直し、佐田の海が左上手投げを打ちながら右を巻き替えると竜電左を離して右下手投げで引っ張り、佐田の海が応じて出ると竜電東で体を廻し、やっと右下手投げで投げ捨てた。
●明生(押し出し)琴恵光○

 明生左を固めながら激しく突っ込み、右喉輪で突き放すが、琴恵光堪えるや右で張って左から右と差そうとし、右を差し勝って左をおっつけに替え、明生が左小手投げにいくと琴恵光右を突きつけて空振りにし、明生が向き直ると琴恵光左で腹を押しながら右筈、明生右おっつけで外すと琴恵光右筈で再度押して正面に押し出した。

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