令和三年五月場所七日目観戦記
十枚目取組・四(令和 3年 5月15日)



●琴勝峰(肩透かし)宇良○

 琴勝峰右で張るように手を出し、宇良が頭を下げると琴勝峰手先で突く。宇良左を筈にし、額をつける。琴勝峰右で引っ張り込もうとするが宇良両手で胸を押し放し、琴勝峰が引き落としを見せて右に変わると宇良全く崩れず、琴勝峰が突き上げんとすると宇良はね上げて右おっつけから覗かせ、左で少し右腕を押さえるやすぐさま右に廻って肩透かしを引き、左で頭を押さえて青房に捻じ伏せた。
○徳勝龍(寄り切り)東龍●

 東龍が右を差すと徳勝龍左に開いてとったりを曳き、東龍が堪えると徳勝龍すかさず左差しで東に攻め入って寄り切った。
●炎鵬(押し出し)豊山○

 炎鵬先に立って両腕を突き出し、頭を下げて左差し右おっつけの恰好になろうとしたが、豊山突っ張って許さず、炎鵬が上体を下げんとすると豊山なお突っ張って赤房に進み、炎鵬が上体を沈めてはね上げ左下手を探ると豊山さらに突っ張り、炎鵬が左に逃れんとしてよろめくと豊山追って左脇腹の一突きで押し出した。

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