令和三年五月場所十四日目観戦記
そ の 十(令和 3年 5月22日)
突っ張る千代大龍だが、霧馬山の突っ張り封じは見事なもので、狙い通り右で横褌、引きつけ充分。強い相撲だった。
妙義龍に琴ノ若は差し手争いになるかと思いきや押し合いになった。琴ノ若引いて右を入れ、これを大きく返して赤房で頑張り、さらには右下手も取ったが、 妙義龍スパッと左を巻き替える。琴ノ若左足を大きく上げられて赤房に寄り切られた。琴ノ若が右下手を引いた一瞬の隙を突く、妙義龍の巧さ。
天空海は馬力相撲ではなく両横褌、結果として左四つになり、頭をつけて自分の流れで相撲を取ったが、体を伸ばしたまま右上手出し投げにいって右膝からガタッと落ちてしまった。 着き膝にするか何かの決まり手を採るか、大抵は迷うはずなのに、この一番はすぐさま着き膝の発表、何のためらいもなかったようだ。 天空海が喰い下がるのは、恐らく不慣れだったのだろう。もともと右足が爪先立ちになる癖がある上に、右から出し投げを打ちながら右足を引く矛盾した動きをしてしまった。
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幕内取組・二
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