令和四年九月場所十一日目観戦記
十枚目取組・三(令和 4年 9月21日)



●島津海(突き倒し)東白龍○

 東白龍両手で突くと島津海左右で挟みつけんとするが、東白龍一度左で首を引く形を見せたあと両手で顎を突き、島津海が顎を上げられながらも両腕を伸ばして押そうとすると東白龍左に下がって叩くや右から張り、蹈鞴を踏んだ島津海が黒房で向き直らんとするところ、両手で胸を突いて正面溜まりに突き倒した。
●熱海富士(寄り倒し)徳勝龍○

 熱海富士一瞬早く立って右を固めながら頭を下げて突っ込み右を差そうとするが、徳勝龍やや右に立って巧みに左差し、熱海富士が左を筈にして頭を上げずにいると徳勝龍左から起こそうとしながら向正面に寄り、熱海富士の右巻き替えを許さず、なおも寄り身を見せて起こさんとし、熱海富士が探った右上手を与えず起こし、熱海富士が左を差して左に廻ると徳勝龍やや深く右上手、すぐに一度上手投げを見せたあと西に寄る。熱海富士右に廻らんとして右足を送れず右膝から崩れ落ちた。
○天空海(寄り切り)東龍●

 東龍左を固めながら右肩で当たって右を差そうとすると天空海右肩を出してかち上げ気味、東龍が探った左前褌を取らせず押し放し、再度額で当たる。東龍肩越しに右上手を引くと天空海低く構えて左四つ両廻し、東龍が右から振るのに乗じて白房に迫り寄り切った。

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