(北海道石狩市) |
・池田家墓札幌より国道231号を北上すること40km、右に折れて道道11号線を少しばかり走ったところに、今回の目的地・本照寺はある。 ここは旧厚田村、10日前から石狩市厚田区と変わったばかり。厚田出身の著名人といえば、子母沢寛と吉葉山。 ということで、悲運の横綱・吉葉山の墓参りを敢行…するはずだった。 ここでおさらい。吉葉山の墓所の記述はざっとこのような感じ。 「遺骨は故郷の厚田村本照寺に葬られた」(昭和の名横綱シリーズ８・昭和56年) 「墓所は東京都杉並区永福１丁目の築地本願寺別院和田堀廟所と郷里・北海道厚田郡厚田村の本照寺」(「相撲」平成７年２月号) 
「本照寺」と書いた表札があるでもなく、少しばかり奥まったところにあるために、探すのに手間取りはしたけれど、
どうやらこうやら到着してみると、左手前に「池田家」と彫られた墓を含め、同一区画に２基あるではないか。
「見つけたり」と勇躍しながら墓を眺めてみたが、墓そのものには吉葉山が葬られていることを証するものが何もない。
加うるに、墓誌もない。はて？住職に尋ねてみた。すると、 「東京にお墓をお持ちでらっしゃるようで、分骨するというお話もあったんですけれども、進んでおりませんで、 親族のお墓はあそこにございまして、おじいさんおばあさんのお骨は入ってございますが、 池田潤之輔さんのお骨は入っておりませんし、お名前も刻んでありません」 と。つまりだ。吉葉山はいなかったのである。かくて大空振りに終わった墓参りとなってしまった。 |
| (参考資料) | |
| ・ | 小池謙一「年寄名跡の代々」(「相撲」連載)65 宮城野代々の巻(下)(平成７年２月号) |
| ・ | 昭和の名横綱シリーズ８「千代の山雅信 鏡里喜代治 吉葉山潤之輔」(「別冊相撲」(昭和56年)冬季号) |
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