(神戸市兵庫区) |
 | 地下鉄海岸線中央市場前駅から歩くこと数分、非常に立派な日蓮宗のお寺である。
ただ、あまりにも綺麗すぎるので、古い墓碑を探しにきた筆者としては一抹の不安を隠せなかったのであるが… この寺には不知火諾右衛門らが奉納した常夜灯があったというのだが、立っていた常夜灯をうち眺めてみても、残念ながらそれらしいものはなかった。 |
   ・大阪前頭十文字墓ここにあるというのは、大阪相撲最後(つまり合併後最初)の頭取枝川の墓である。四股名を十文字多吉といい、とったりの名人として知られた。 本名を井藤太吉といった。生まれは千葉県。なのに、どうしたわけか眠っている墓は「高井家」だという。 墓地は左側にあるが、新しい墓が殆どで、目指す高井家の墓がなかなか見つからない。突き当たりにある無縁墓の山を見ても、 それらしいのはない…と思ったら、やっと見つかった。左上写真の右側、フレーム外である。 最近整理されたということか、右側面の最下段に 3つ並べられた墓石、その真ん中が高井家累代之墓であった。 裏は10にも及ぶ戒名が彫られているが、実はどれが十文字なのか、分からない。右側面には「枝川事 高井太吉」云々と彫られているのだが、 動かすわけにもいかず、確認できていない。 明治18年１月東京序ノ口、21年５月幕下、25年１月限り脱走し10月大阪幕下二段目附出、31年10月十枚目、33年６月入幕し頭取７代枝川襲名、35年６月引退し頭取専務。のち東西合併、そのまま年寄枝川。昭和８年５月13日歿。 |
| (参考資料) | |
| ・ | 相撲史跡研究会(編)「相撲の史跡」５ |
| ・ | 小池謙一「年寄名跡の代々」(「相撲」連載)55 枝川代々の巻(平成６年４月号) |
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