平成二十七年九月場所初日観戦記
そ の 八(平成27年 9月13日)
そんなに簡単に治りはしない左膝を抱えて千代鳳、体勢低くしたものの、両筈で持ち上げられて敗戦。相手の勢が地位を落としすぎたと言ってしまえばそれまでだが…
千代大龍の引き落としは完全な大失敗、ところが騙されまいと意識しすぎた誉富士は却って金縛りの如く、また引かれると今度はコロッと騙された。
旭天鵬去って弟弟子の旭秀鵬、衣鉢を継げるか…それにしても淡泊すぎる。旭天鵬も淡泊なところがあったが、突っ張るのか組むのかが中途半端ということは流石になかった(尤も、旭天鵬に突っ張りがなかったというだけ、とも言える)。 今の旭秀鵬は四つでも突っ張りでも取れるという域にはなく、四つでは取れるが突っ張りにはなっていない。
豊ノ島も反応悪くゴロリ。技能に錆？
遠藤に阿夢露はこの日一番の好取組だ。相撲は両者とも堅実で、少なくとも派手な相撲ではないが、喧嘩四つで、その攻防が楽しめる。 差し身は遠藤の方が上で、上体の力は恐らく阿夢露の方が上。そして阿夢露、左右のおっつけで力強く挟みつけて遠藤を苦しめた。 しかし遠藤も上手かった。右を肩まで入れて万全、寄り切ってまずは 1つ目の白星を挙げた。
(以下次頁)
幕内取組・二
幕内取組・三
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