平成二十九年十一月場所二日目観戦記
そ の 五(平成29年11月13日)
客の入りはだいたい半分強ぐらいか、これからどんどん埋まっていく館内。
前日は組み勝ったのに体が伸びた矢後、この日も組み勝ってがっぷり、不充分の大砂嵐と五分に引きつけ合って、腰と膝が悪い大砂嵐を右から振って向正面に寄り切る。 まだ地力が足りないし、四つに組んでからこれといった芸がないが、徐々に伸びて欲しいところ。
豊響は右手がすっぽ抜けて懐に入られ、右小手投げを連発して辛くも踏ん張り、さらに捨て身の右突き落としで薄氷の白星。両者土俵の縁をうまく使って土俵下へ。
英乃海に吸い込まれた照強が、体勢を下げて必死に抗い、右から掬おうとした。ところがこの通りで単に浮いただけに終わり、まともに攻められてしまった。 本当はもっと右に体を寄せられれば良かったが、左をガッチリ抱えられて動けなくなったようだ。本当に小兵とは難しいものだ。
(以下次頁)
十枚目取組・一
十枚目取組・二
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