令和二年一月場所初日観戦記
そ の 四(令和 2年 1月12日)
幕下上位、豊響は例によって右が高くて琴太豪に左下手を取られ、左足がスムーズに出ず左筈の効き目が弱く、右前褌も取られて腰が伸びてしまった。 すっかり尻の肉も落ちている。
富士東も突っ張っている恰好は良いのだが、足は動かすのがやっとといった感じ。とうとう右足が外に流れて這わされた。
3番目は注目の勝負、納谷に千代の国。地力はまだまだ千代の国が上だと思っていたものの、千代の国は前場所負け越したというのが引っ掛かる。 当たり合い、勝ったのは納谷だった。先に突いたのも納谷だった。千代の国は突き返したが上体がやや反った。納谷は右ではね上げた。 千代の国は得意の身のこなしで右後ろに退るはずだったが、両手で喉を押されて吹っ飛んだ。堪えて右から去なそうとしたが右足が流れて崩れた。 落ち着いて攻めた納谷と、動きに湿りがみられた千代の国の明暗。
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