令和二年九月場所七日目観戦記
そ の 六(令和 2年 9月19日)
大奄美は平成29年11月からの 8場所のうち、 6場所を幕内力士として過ごし、低位の16枚目とはいえ二桁勝った実績もあるのだが、 その後の 9場所で幕内は僅か 1場所どまりと、低迷の感がある。喧嘩四つの錦木相手に差し勝ち、右下手を取り、錦木の左を使えない状態にしたが、自分から攻めていくことができず、 あろうことか右の引きつけもないままに左を巻き替え、錦木にも巻き替えられて左四つになられた。この四つ身も上手が深すぎて不恰好、結局二人とも上手が切れ、 両者右を巻き替えて錦木の上手投げに大奄美が崩れるという上ずった相撲になってしまった。
十枚目最後の一番、千代翔馬の左上手投げに左足を送れない勢振り倒される。両足ともに痛そう。
幕内の土俵入り。炎鵬が白房下にいる。阿武咲と徳勝龍とに挟まれて、なんだか隅に押し出された感じ。翔猿は快調な土俵で、豊昇龍の方が高かったであろう注目度を逆転させた。 売店の応援タオルは、早くも翔猿のが売り切れていた。
顔触れ言上は41代伊之助。他の行司のものも聞きたかったが、それは次場所以降の楽しみとしておこう。石浦の再出場をこれで知る。
左を固める明生、右を固める逸ノ城。この相撲、明生の速攻ですぐに決着。雄大なる体躯の逸ノ城だが、必要以上に高くなってはいけないのである。
(以下次頁)
十枚目取組・三
幕内取組・一
前頁へ
前画面に戻る
次頁へ
