令和二年九月場所七日目観戦記
そ の 五(令和 2年 9月19日)
白鷹山の突っ張りには小兵を捉える技術力もあるが、その突きを錦富士ははね上げて右で上手横褌を取った。白鷹山は左四つなのでこれだけでは錦富士は有利とはいえない。 すると錦富士は額をつけて左で前褌、体力差を見せない立派な相撲振りだった。
錦富士が水をつけるのは、相部屋の翠富士。翠富士は低く当たって右筈、引っ張り込めない大翔鵬が右から首を引くと翠富士出足速の突撃で会心の一勝を挙げた。
北はり磨に千代鳳は好勝負、千代鳳の左を北はり磨が嫌いながら押すと千代鳳も押しで攻める展開になった。北はり磨の右去なしを残して向き直る動きは、これぞ千代鳳だ。
4番飛ばして、千代鳳の兄の千代丸。狙った通りに右四つに捕まえたので、あとは便腹の威力がどう発揮されるかが見ものだったのだが、なんと左巻き替えを許してしまい、 右前褌から揺さぶられて意外の敗北と相成った。
(以下次頁)
十枚目取組・一
十枚目取組・二
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