令和三年三月場所千秋楽観戦記
そ の 十三(令和 3年 3月28日)
胸を出して堂々と受ける宝富士だが、突きを受けた顔は歪んでいる。宝富士は左を差したいが、これを手繰られて目の前が西の溜まり、 右に逃げ切れれば逆とったりの完成だったのだが、右足の送り先がなく、切り返しの合わせ技を喰ったような恰好で尻餅。送り投げのようで送り投げでない、 押し倒しのようで押し倒しのようでない。それは何かと尋ねたら、引き落とし、引き落とし、という答えが出てきたが、この豊竹屋はウケなかった…のではなくて、送り引き落としに訂正された。
7勝 7敗同士の対戦、西は前場所優勝の小結大栄翔、東は明瀬山、 8年違いの高校の同窓生対決。普通に考えると実力差が歴然としているはずで、 明瀬山が役力士と当たるようになったことに、驚きを覚えたものである。
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幕内取組・四
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