令和四年一月場所初日観戦記
そ の 九(令和 4年 1月 9日)
ここから天下の関取が土俵上に。正面以外の席に初めて座った相方、背中の逞しさに感動している。
平戸海飛び込んで左前褌を狙ったが矢後突っ張って攻め立て、平戸海はね上げて右四つになろうとすると矢後豪快に突っ張り、平戸海を圧倒した。 矢後の突きが的確に当たるとなかなかの威力。
眩い水色の締め込みで登場するは、元レスリング国体日本一の琴裕将。ものすごい力で柏手を打って四股を踏んだ。相手は、関取復帰までの場所数日本一の千代嵐。 千代嵐が関取になったのは10年半も前、平成23年 9月だった。その後、左右と膝の前十字靱帯を断裂して28年 1月には序二段に下がってもいる。 序二段から再起したのは照ノ富士だが、千代嵐はそれより 3年早く序二段からの再起を目指した。千代嵐の左膝故障は照ノ富士(当時若三勝)戦であった。 右四つの琴裕将と押しの千代嵐、千代嵐左からおっつけて攻めるのは定石通りだが、琴裕将ガバッと右を返してしまい、嫌がる千代嵐を押し出した。
北の若は左上手をすぐに取って右を巻き替えての寄りで快勝、琴裕将とともに関取としての門出を飾った。 2人ともなんだか貫禄を感じさせる。
この場所もマスク着用を促す親方衆。右からスッと視界に入ってきたのは鶴竜だった。
(以下次頁)
十枚目取組・一
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