令和四年九月場所十一日目観戦記
そ の 七(令和 4年 9月21日)
左四つが十八番、紫雷の取り口は速くはないが、右から引きつけたあとの上手出し投げで湘南乃海を退ける。上手い上手出し投げだ。
十枚目の土俵入り前最後の取組は、藤青雲に千代ノ皇。番附に載ってから21連勝を記録して幕下に一気に上がってから 1年、幕下上位でも通用するようになり、 関取の座が近づいている。低く当たった藤青雲は、右を差して出ながら左でおっつけて両差しになり、正面に寄り切って快勝、東幕下 5枚目は最高位だったが、 1番を残して勝ち越しを決めた。
十枚目の土俵入り、相変わらず千代の国が横溢する気合を見せるのが目立つが、この場所もっと目立つのは別のことである。 四股名が呼ばれるまで花道の先端で待機するようになった。このところ、上がり段のそばまで進んで待っている形になっていたのを改めた形で、 随分古い話だが、平成 3年11月の 3日目に同様の指示がなされたことがあった。誰を紹介しているのかが分かりやすいのが特長だが、 最後の力士が土俵に上がって所作を始めるまでが間延びする欠点もある。
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