令和四年九月場所十一日目観戦記
そ の 九(令和 4年 9月21日)
関取 2場所目の千代栄と、上がったばかりの金峰山。ザンバラの金峰山突っ張って赤房に進むと、仰け反った千代栄絶体絶命かに見えたが、 次の写真を見ると千代栄の体勢は復元している。このとき筆者の前を客が通った。再び見えた土俵では、金峰山が向正面に崩れていた。 金峰山右足を引きすぎで攻め腰にならず、千代栄を立ち直らせてしまった。
炎鵬は豪ノ山の突き放しを宛がって防ぐも、やや圧せられて間合いが広がってしまった。次の瞬間、この間合いは魔窟と化した。
菅野改メ栃武蔵も金峰山と同じく、この場所関取になった。突っ張りの荒篤山を左前褌で捕まえにいき、振りほどかれたが左で張って右差し左上手、 出し投げで崩して足から進み押し出す。相撲は大きいが脇が空かなかった。
欧勝馬に美ノ海は互いにつかみどころのない相撲になった。というより欧勝馬の取り口が嘗ての阿覧のような恰好になったので、 美ノ海は宛がって攻めたかったのだが困ってしまい、自分の相撲を忘れたというところだろう。
(以下次頁)
十枚目取組・一
十枚目取組・二
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