令和四年九月場所十三日目観戦記
そ の 八(令和 4年 9月23日)
輝と金峰山は突っ張り合い、躍動感溢れる金峰山のザンバラ髪。金峰山が一度左上手を探ったあたりから輝の突きが優勢になったが、 金峰山が左からおっつけると輝は右で喉を押しているのに下半身が左に飛んでしまう。これが輝の悪いところ。
東白龍右喉輪で攻めようとするが栃武蔵全く顎を上げず、左に廻りながら挟みつけ、東白龍を右四つに捕まえた。 左からの攻めが効いている栃武蔵は相撲振りが大きく、強味がある。ただ立ち合いの迫力がもう一歩で、琴ノ若もそうだが相手の当たりに対し横にずれるのが目立つ。
7勝してから 2連敗の熱海富士と 3連勝で 7勝まで星を伸ばした北の若、勢いに差があった。熱海富士頭を下げて左前褌を狙いつつも突っ張るが北の若左を狙いながら左に廻って捌き、 熱海富士なおも頭で当たって突き上げんとするところ北の若左から右と入れて捕まえる。ここで年季の違いがもう出ているが、 熱海富士が右を巻き替えたので北の若は左上手となりなお充分、間を置かず北の若左に廻って深い懐を活かし引き据えた。 この一番は、勢いもそうだが技倆も北の若が上廻った。
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十枚目取組・三
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