令和四年九月場所千秋楽観戦記
そ の 八(令和 4年 9月25日)
両者剣ヶ峯、 7勝 7敗の英乃海と魁勝は右の相四つだが、英乃海は左前褌が取れぬと見るや叩いて両差しになった。 さらに英乃海が左を筈に変えると魁勝どうしようもなく負け越しに沈む。一礼して上体が深々と沈むいつもの魁勝、 起き上がるなりうち沈んだ表情。
とったりで振られた大奄美と、引っ掛けられた輝。取られた腕は反対だが同じような恰好でよろめいた。 大奄美は左足が流れたまま右喉輪にいってつけ入られ、輝は土俵上を滑走、 2人とも右足一本で取っているような動きにも見えた。
北の若は突っ張って右を差そうとしたが突きは東白龍の方が得意、北の若喉を突かれて赤房にどんどん後退したが、東白龍の右喉輪を堪えるや手繰って逃れ、 逆に突き立てて東の溜まりに突き飛ばした。いわゆる板腰なのか、腰がグッと入らず後ずさりするのは危なっかしかったが、よく残れたものだ。
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十枚目取組・三
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