平成二十七年七月場所八日目観戦記
そ の 九(平成27年 7月19日)
安心するどころではないが、白星を得てごくごく僅かにホッとする若の里、花道を引き揚げる。年齢実に半分にも満たぬ、19になったばかりの阿武咲に後事を託して。
若手中の若手・阿武咲は同じ青森の出ではあるけれど、相撲は単純、当たった勢いのまま突き押しで突っ走るだけだ。しかしこの日は当たり負け、 阿武咲の魅力は全く発揮されなかった。
まだ髷も結えない新十両の御嶽海、長野の産でご当所といえばご当所に当たるようで、初日から 7連勝ということもあって大歓声に迎えられて土俵に立った。 これも突っ張りが得意のはずだが、左に飛んでの右四つでは器を測れず残念な限り。小城乃花の代になった出羽海部屋が大きな期待を寄せている御嶽海、どう伸びる。
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