平成二十七年九月場所初日観戦記
そ　の　二(平成27年 9月13日)
　たかが 2年、されど 2年というべきか、しばらく見ないうちに、優勝額のつくりも変わったし、名称も「優勝色彩写真額」から「優勝写真額」に変わった。 木枠からアルミ枠になり、大幅に軽くなったというわけで、接近してみたのだが、正直な感想としては「もう少しなんとかならないのかなぁ」である。

　写真のほうは、最も重要な「半永久的に色彩が変わらないこと」については分かる訳もないが、画質の点に不満は感じない。一方、額縁には全く神経が向かなかったのか、 コの字材を切ってつないだだけのようにしか見えず、ひどく平板である。新旧並べると一目瞭然、意匠に意を用いていないようで、たいへん残念だ。

　初日の朝なので、除幕前の優勝額が 2つ。新しい優勝額は「優勝」の 2字が少し横に長くなったが、幕の巻き取り装置は元のまま。

　取組開始、最初に西から出てきたのは北斗龍、序ノ口西の23枚目。この場所の序ノ口は東26枚目までなので、下から 8人目ということになる。 北斗龍は昭和61年 3月初土俵の最古参で、通算177場所目は現役トップどころか史上 1位、しかもこれがタイ記録で、同期の華吹(はなかぜ)が序二段にいて、 2人で伸ばし続けている。ただ華吹よりは年下なので、現役最高齢ではない。この北斗龍は平成26年 3月まで実に28年間皆勤を続けていたが、 糖尿から右足指が壊死、切断することになって 2場所全休、前相撲にも落ちた。写真を大きくして見ると、右足は中指から小指を欠いている。厳しい30年目の土俵である。
(以下次頁)
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