平成二十七年十一月場所二日目観戦記
そ の 十三(平成27年11月 9日)
この場所の安美錦は正直に言うと内容のない相撲に終始したのだが、遠藤戦だけは全く別だった。
どこからどこまで安美錦の動き一辺倒。遠藤は深追いをしないのが長所として挙げられることもあるが、この一番に関しては単に足が動いていないというに過ぎなかった。 全くついていけないままに右上手を取られ、左膝を脅かされて振り廻されて白房に投げつけられてという、まさに完敗である。
思い出されるのは高見盛戦の安美錦。安美錦に限った話ではないが、高見盛を倒すというよりも大量の懸賞金を勝ち取るといった趣があって大変な気の入りようだった。 とすると、安美錦の力士寿命は永谷園が伸ばしている？
その次、隠岐の海は左の腕を返したのに支え腰がなく、体が伸び切る。妙義龍の左足のバネ一本にはね飛ばされる隠岐の海、これに驚いたわけでもないが、恵之助の左手から懸賞がこぼれ落ちる。
幕内取組・四
前頁へ
前画面に戻る
次頁へ
