平成二十七年十一月場所二日目観戦記
そ の 十四(平成27年11月 9日)
どうして出場したのかという、照ノ富士の右膝。今回の相方は生の照ノ富士が見たくてやってきたので、その意味に限れば出てくれて良かったのだが…
右膝の装具はこの日が本場所初お目見え、話によると豹柄だというのだが、さすがに覆い隠されていた。そうはいっても力が入らないことまでは覆いようもない。 栃煌山が左に廻る恰好を見れば分かるが、別に栃煌山の動きとて全く鋭くない。しかし照ノ富士は腰がついていかないのである。 懐に入られて浮き上がり、歯が立たなかった。
土俵に大関を迎えた 5時半近くの館内。 5割程度の入りでは満員御礼になどなりようがなく、連続80日であえなく途切れ、歴史の目撃者となった…というほどのものかどうかは兎も角、 このところの相撲内容を考えると、序盤の平日の入りとしてはこのくらいで妥当という印象ではある。ただ、筆者の桟敷の左右を見渡しても客がほぼおらず、 前 5場所のパンク状態からは、予想もできぬ客足の鈍さといえた。
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