平成二十九年一月場所初日観戦記
そ の 五(平成29年 1月 8日)
右膝の悪化で下りくだった常幸龍、前場所三段目で全勝優勝し、この場所は運良く西幕下15枚目、ということは全勝すると普通なら十枚目に戻れるという好位置だ。 元三役の常幸龍が燃えないわけはなかったが、よもやの踏み込み負け、引いて懐に入れてしまい為すところがなく、野望は初日で早くも夢となった。舛の勝も「ノ」を変えて燃えていたのだった。
前回の観戦では去なしたあとに去なされて負けた栃飛龍は、突っ張りが効かず引いて黒房で腰が崩れかけたが、西で志摩ノ海の押しを堪えて突き返し、左から突き落とす。 栃飛龍は幕下に下がって 2年、徐々に関取復帰への壁が厚くなってきているようにも見えるが、どう突破するか。志摩ノ海は番附運に恵まれて 1場所関取を経験したものの、 幕下上位で大勝する爆発力が欲しい。
2時頃の館内、十枚目の土俵入り間近。初日なので幕内力士の場所入りもそろそろ終わる頃。昼飯時を除き、売店が最も混雑する時間帯でもある。 席が埋まってくるのはこれからだ。
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