平成二十九年十一月場所初日観戦記
そ の 四(平成29年11月12日)
豊ノ島スッと左を入れて右も差す、この巧みさはまさに芸術、左を返して煽り、白鷹山が左から小手に振ろうとすると右を突きつける豊ノ島の素早さ、 寄り切って快勝である。関取復帰への道はやはり険しくはあるが、やはり関取として芸を見たい力士である。
十枚目の土俵入りを引くのは、東が十枚目行司のいちばん下・木村善之輔、西は下から 2番目・木村千鷲。十枚目というのは、 勢い良く上がっていく人・ゆっくりゆっくり上がっていく人・負傷などによる一時的な不調で幕内から落ちている人・寄る年波に抗っている人が30人弱の中に混在するところ…のはずだが、 この場所のメンバーの中に、いちばん最初に書いた「勢い良く上がっていく人」は、いるのだろうか。
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