平成三十年九月場所初日観戦記
そ の 十五(平成30年 9月 9日)
貴ノ岩は得意とは逆の左四つになったが、低く組んで引きつけ、向正面に寄り詰め、頑張る竜電を寄り倒す。貴ノ岩の左肘の張り具合も、根が右四つとは思えない素晴らしさ。
旭大星は左膝と右脹脛を痛めて秋場所を迎えた。相撲も一つ突いて引いただけ。佐田の海には全く通じない。向正面に二人とも落ちて元基を挟むようにして砂かぶりに雪崩れ込む。 巻き込まれた元基は意外に平気そうな様子で、後ろの客を心配していた。旭大星は 3日目に右膝も壊して休場、 9日目から出たが10日目にまた壊れて休場…
碧山が上から突くのを大栄翔下から押し返して攻勢、筈で押し上げて碧山の腰を浮かせ、右に引き落として碧山を坐らせた。下から上、下から上、 相手の重心も、自分の番附も。
続きたかったのは大翔丸、最初から去なすつもりだったようで、せっせと左に廻ったが、北勝富士の腰がずっと据わったままで崩れず、 一度も攻めることなく敗れた。元基が勝ち名乗りをあげたあと、出遅れた呼出しが慌てて懸賞金を元基に渡す。
(以下次頁)
幕内取組・二
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