平成三十年九月場所八日目観戦記
そ の 十二(平成30年 9月16日)
顔触れ言上はなく、十枚目に下がっている安美錦が中入後に登場、膝に入念に塩を振りかける。時間いっぱい、上体の筋肉を盛り上げ、気合を高める安美錦だが、 顔も仕種もどこかユーモラス。
相撲は琴勇輝に思うように突かせず、右から左と首を挟んで赤房に下がり、左下に捻じり倒して安美錦。安美錦 1年振り 2度目の徳利投げで、 琴勇輝に 2度。琴勇輝の短い首をよく挟むものだと思うが、実際のところ挟んでいるのは鬢のあたり。物言いがついたのは髷を引いているのではとの趣旨、 判定は「引いていない」で済んだが、写真でも映像でも左手で鬢を引いているように筆者の目には映る。
安美錦は11日目にも豪風を徳利投げで捻り捨て、今や得意技の印象。徳利投げというと明治の豪力大関大達だが、力相撲のイメージが全くない安美錦は引き足廻り足によるもの、同じ徳利投げでもやりようはいろいろあるものだ。
(以下次頁)
幕内取組・一
前頁へ
前画面に戻る
次頁へ
