令和二年一月場所初日観戦記
そ の 十六(令和 2年 1月12日)
宝富士、参りましたの図。それは、炎鵬と炎鵬に大声援を送った四囲の観衆に向かって…のようにも見えてしまう。 初日は、この一番と照強−琴恵光戦で料金の元が充分に取れた。
左肘を痛めた明生、どうしようもなく白房にはね飛ばされる。正代は上体が垂直に立っていた方が腰が据わる、不思議なお相撲さん。
阿炎は右膝の裏側の筋肉を痛めている。突っ張りというよりは喉や胸を押していく攻めで隠岐の海を攻略しようと図ったが、 右足がガチッと固まらず滑って落ちた。館内に満ちる「あー…」の声は、失望とは全然違うが落胆とも違う、拍子抜けの表現。
安右からかち上げようとするのだが、玉鷲の上体は上がらず顎も上がらず、かち「上げ」の名に似つかわしくない不出来であった。 逆に自分の右足が上がり、落ち着く遑もないまま吹っ飛ばされた。
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幕内取組・五
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