令和二年一月場所初日観戦記
そ の 十七(令和 2年 1月12日)
この日の好取組は、両者大関を目指して火花を散らす、朝乃山に御嶽海。そう、どちらが最有力の大関候補なのかを決める一戦である。平幕に下がった西の御嶽海、体を絞るという話が聞こえていたのだが、見たところ膨らんだようだ。
御嶽海、猛然と突き放して東に進んだ。だが、大崩れしていない朝乃山を引き落とそうという解はどういう計算から導き出したのか。 完全なミスであっという間に後ろがなくなり、一度左を差そうとしたが突き上げられて腰がグラつき、その間に右四つに捕まってしまった。 上手を取った御嶽海だが、これを切られる。完全に引きつけた朝乃山、急迫して御嶽海を寄り切りに破った。対照的な両者の表情、 力も上手さも朝乃山が追い抜いたという一番だった。
豪栄道は前途を危ぶまれる完敗。下半身ができておらず、完全に受け止められた。
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