令和二年九月場所初日観戦記
そ の 五(令和 2年 9月13日)
大翔丸はこの日も左おっつけが効かずに右四つに捕まる。温顔に渋い顔は似合わないが、どうもうまくいかない。
式守鬼一郎が土俵に上がると、相方が「男性？」と聞いてくる。「男装の麗人」のような風貌かも知れないが…。その相方、時間前の仕切りで行司がこっちを向いてくれる所作が気に入って、写真を撮りまくる。
その鬼一郎が裁く千代翔馬−大奄美戦は、千代翔馬の引っ掻き廻し戦法が効いて左四つ右上手にうまいこと捕まえたのだが、大奄美が左差し手をグーイと上げると、 千代翔馬は右上手を忽ち伸ばされた上に気づけば二本差されていて、行司溜まりに落とされていた。
協会御挨拶、大関以下役力士は 7名、両横綱が欠けても、ここではそんなに不足を感じない。あくまで、ここでは。理事長の挨拶は、前半が新型コロナウイルス罹患者へのお見舞い等、 それと感染症対策への協力願い、後半は通常の挨拶、約 2分に亙った。
十枚目に下がると馬力相撲に変貌する錦木、あっという間に琴ノ若を退治する。棒立ちで両差しを狙った琴ノ若、悪い左膝では受け止められず、すぐさま赤房下に追いやられた。
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十枚目取組・四
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