令和二年九月場所七日目観戦記
そ の 十二(令和 2年 9月19日)
妙義龍は左おっつけ右喉輪、攻めんとする隆の勝をよく喰い止めていたが、妙義龍は出足が効いてなんぼの力士、止めるだけではまだ苦しい。 一方の隆の勝はドシッと構えて機を見る人だ。多少顎を上げられても揺るがない。いくらか攻め勝ったところで左から去なして崩す。 実に落ち着いている。
照ノ富士は最初から遠藤の右腕を狙っていた。遠藤は黒房側通路のかなり奥まで追いやられた。
大栄翔に栃ノ心は大乱戦だった。突っ張って攻めたい大栄翔と、力で起こして捕まえたい栃ノ心、栃ノ心の下半身の備えが固まらないから、 引っ張ったり捻じったりしながら何とか右四つに引きずり込もうとする。大栄翔は捕まりたくないから左突き落としで離れる。栃ノ心は左喉輪を引っ外して崩す。 先に足が崩れたのは大栄翔、栃ノ心が左で首を抱えると、右前に出すぎていた大栄翔の左足が縺れ、ここで右下手を与えて万事休した。 栃ノ心、右足だけでなく左も痛そうにする。
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幕内取組・四
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