令和二年九月場所千秋楽観戦記
そ の 四(令和 2年 9月27日)
久し振りの大銀杏姿、宇良。とはいえ幕下力士なので、塵を切ったら土俵中央に進み出てしまったが、せっかく十枚目の取組に出ているのだから塩を撒かないと。 蹲踞はいくらか左に傾ぐ。時間いっぱい、やや下がり加減に仕切る宇良、そこから左で大きく踏み込んでいく。大翔鵬左右ともにがら空き、瞬時に正面に吹き飛ばされる。 宇良は西 5枚目で 6勝、大翔鵬は西12枚目で 6勝、しかし書いていない情報にこそ意味がある。宇良は関取に戻り、大翔鵬は関取の座を喪った。
水戸龍は翠富士の右を気にして気にして相撲を取ろうとしたが、逆に自分が右を差せずにねじり倒される。初日の水戸龍は意外に巧い相撲だったのに、どうも続かない。 翠富士は巧者の面目を発揮して11勝、あとはスピードがあれば。
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十枚目取組・一
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