令和二年十一月場所初日観戦記
そ の 七(令和 2年11月 8日)
富士東の復帰第一戦である。時計係審判として、師匠もいる。突き押しの千代の海戦、どちらかというと後手に廻る相撲になったが、右おっつけで喰い止めたり、 突き返して一時は攻勢に出たりと、いい相撲を取った。この相撲内容から、この場所の成績は予想できなかった。
大きな期待と、小さくはない心配。関取としては平成30年 1月以来、関取としての出場となると29年 9月以来、 3年振りの晴れ姿を見せる宇良である。 出足がつくようになった宇良だが、選んだ作戦は足取りだった。錦富士とて心得て向き直ったが、宇良の寄り足は鋭かった。スピードあふれる快勝劇、 腰の据わりと差し手の返し、力加減のバランス、絶妙だった。
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十枚目取組・一
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