令和二年十一月場所千秋楽観戦記
そ の 九(令和 2年11月22日)
再度の立ち合い、この両者は右の相四つだが、琴恵光に右四つに組まれると千代の国にとっては厄介なので、左を固めて当たったが、よりにもよって二本入れられてしまう。 しかし千代の国、一度挟みつけて押すなり左から振り、さらに体を廻しながらもう一発振り、豪快に投げ飛ばした。これで千代の国は敢闘賞獲得、長い辛苦はこれでいくらか報われた。
徳勝龍は右からガバッと引っ張り込みながら左を差し、さらに左を返してまず申し分のない体勢をつくったかに見えたが、 残念左足が後ろで天空海の右に余裕を与えた。徳勝龍、勇んで左足を出したところ、天空海得意の右掛け投げに攫われる。筆者の席からは肉の塊が土俵に埋まる。 元基は右腕を大きく伸ばして西の天空海に軍配をあげ、物言いをつけられたが軍配通りに落ち着いた。見事な掛け投げで、足がちゃんと場内放送の席からも見えたはずだが、 発表された決まり手は首投げで、直されもしなかった。
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幕内取組・二
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