令和三年三月場所二日目観戦記
そ の 十四(令和 3年 3月15日)
剣翔左から右と差そうとしたが、体勢が高すぎて前廻しはノーガード。体だけで出ながら差そうとしても、千代翔馬はそんなヤワじゃない。 完全に腰を伸ばした強い引きつけ、千代翔馬理詰めの快勝。
何とも形容し難い不思議な力士、明瀬山。自分の体に塩をかけ、それから土俵に塩を 4回も撒いてから二字口で塵浄水…なのだが、その蹲踞が赤房寄りにずれている。 手を完全には握らず、手首を小指側に曲げる独特の仕切り、そして照強の大量塩撒きをのんびりと見上げ、照強が土俵中央に進んだ頃、自分はほんの少しの塩を撒き、 急がず土俵に入ってくる。照強は引っ張り込まれるのが嫌だし差されるのも嫌、動いておっつけて動いてと明瀬山を懐に入れないようにしたが、 明瀬山が突然突っ張り始めた。照強ついつい差してしまう。極まりかけた右を何とか抜いて右からおっつけ、形としては左四つ、明瀬山不充分…のはずが、明瀬山が右から起こすなり右を入れてくるではないか。 照強我慢して左からおっつけたが、またまた明瀬山が右を極めてくる。照強逃れようとして進退谷まり、遂に敗れた。
幕内に上がってから相手を躱すばかりの琴勝峰、前場所大きな壁にぶち当たり、この日、大きな碧山の突きには何の手も打てず、左足を出したあとに右足を挫いて右下にぐにゃり。 琴勝峰はいつも膝が窄まったままで、いずれ壊れるのではという懸念があったが、ここで的中。しかし負傷は足首で、膝ではないというのが驚きだ。
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幕内取組・二
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