令和三年三月場所二日目観戦記
そ の 十五(令和 3年 3月15日)
このところなかなか調子が整わない竜電、せっかく左も右も入れたのに、豊昇龍に左上手を取られたせいか相手の横につくことができず、 豊昇龍の右巻き替えを簡単に許してしまう。豊昇龍の面白いところは、相手の投げを堪える時の力の配りだ。腰が強く柔らかくないとできない。
千代の国に琴ノ若の一番は、写真だけを見るとどちらの流れで展開したのか分からないのだが、琴ノ若が少し正面寄りに仕切って立ったので、 千代の国は当たりも右おっつけも抜けてしまっていて、かなり動き廻ったものの琴ノ若の流れに引き摺られた形、自分の距離にならないまま叩き込まれてしまった。
栃ノ心はかち上げ気味に当たったあと、下から下からと意識しながら玉鷲の突きに対抗したように見えたが、どうしても腰が前に出なくて、 両足が下がりすぎた瞬間にやられてしまった。こんなに足が浮くなんて。
後半戦の 3番目、いよいよ幕内上位に進んだ志摩ノ海、取り柄のしぶとさで15日間どう取るかというところ、スピードのあるベテラン妙義龍には立ち合いから踏み込めず、 すぐに起こされて右突き落としがやっと、全然歯が立たなかった。恐らく今さらながら舌を巻いたことだろう。
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幕内取組・三
幕内取組・四
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