令和三年三月場所千秋楽観戦記
そ の 九(令和 3年 3月28日)
荒れる春場所も残り19番、幕内力士の土俵入り。東の殿リは大関正代だが、我を忘れ己の相撲を忘れ、 7勝 7敗の五分。偶々ではあるが、うなだれてしまった正代の姿。
西、こちらはまるで似顔絵特集の趣。似顔絵のトリは関脇隆の勝だが、その後ろには、主役となった照ノ富士、そして殿リは、主役になり損ねた朝乃山。 一応大関の地位に相応しい成績ではあるし、それも期待していない訳ではないのだが、朝乃山に期待されているのは、上を狙える星と内容なのである。 千代の富士は新入幕から横綱昇進まで 6年かかっているが、横綱昇進時は26歳だった。朝乃山はそんなに古いイメージはないし、入幕からはまだ 3年半、 とはいえ大卒なので年嵩、27歳になっている。力を伸ばせる時間がどれほど残されているか。
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