令和四年一月場所初日観戦記
そ の 六(令和 4年 1月 9日)
相手は欧勝竜、幕下上位に進んで 2年、壁に当たっている。突き押しなのか四つなのか、今一つ判然としないところもある欧勝竜だが、 鉄砲柱みたいな北青鵬を果敢に突いていけるかどうか。東花道奥からの柝の音のあと、立ち上がって欧勝竜突き放したが、北青鵬右腕を伸ばして上手、体を廻して投げ捨てた。 こんな蛸みたいな鉄砲柱もない。
長い相撲あり物言い多々あり取り直し数々ありだった割に、休憩時間が10分。進行はさほど押さなかった。
十枚目の土俵入り、東の先頭は前場所関取になった平戸海、その後ろはこの場所昇進の琴裕将と北の若。平戸海と同時に昇進した朝乃若は、 前場所大勝ちしたので向こう側、西寄りにいた。この席、引き上げる力士たちで華やかな東花道が近い。相方目を輝かせて「あまみさ〜ん」と呟いている。 アンコ型力士の中では唯一のご贔屓、喰いっぷりを見ると癒やされるんだとか。一方の西方、前から 2人目が千代嵐。50場所 8年半振りの復帰というのは想像を絶する。ややヘンテコな譬えかもしれないが、 琴錦の優勝間隔が 7年だからそれよりも空いているのだ。後ろから 3人目は前場所返り入幕を果たした松鳳山、この日が放駒部屋所属と紹介される最初の日。
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