令和四年一月場所二日目観戦記
そ の 九(令和 4年 1月10日)
熱海富士・錦富士といい流れの伊勢ヶ濱勢、次は翠富士。殆ど見えないくらいの少量の塩撒きで土俵に戻り、先に仕切り東白龍をよく見たが、 立つなり両腕を振り上げて東白龍の両腕を上から払い落としにいった。しかし東白龍踏み込んだ左足で土俵を踏み締め、出足を乗せて右を伸ばす。 翠富士は西に潰れていた。この時間帯の正面の解説は安治川(安美錦)さんである。いっぺんに不機嫌になったことだろう。
魁勝に大奄美は右の相四つのはずだが、魁勝は両差しになって大奄美に貼りつく恰好になった。大奄美右を首に巻いて体重を利し、腰を落とす。 魁勝の右下手投げの隙に右を巻き替える大奄美。ところが魁勝が左を巻き替えると見せて左前褌を取りにいくと、大奄美は非力なのか右を殺されて前褌を与えてしまった。 そのあとの勝負は長かったが、大奄美は殆ど何もできず、最後には上手を離して力負け。魁勝の全身が赤銅色に染まった。
(以下次頁)
十枚目取組・三
前頁へ
前画面に戻る
次頁へ
