令和四年九月場所千秋楽観戦記
そ の 十二(令和 4年 9月25日)
照強潜り込んで喰いつきたかったが、竜電やや右にずれて上手を取るや出し投げで崩す十八番の取り口。照強もさる者、体を廻して落ち着かせず右差しで向き直る。 すると竜電やや深い左上手から振って崩す。十八番というほどではないので九番くらいの攻めだが、照強は蹈鞴を踏んだ。 それでもまた向き直るのが照強。すると竜電今度は突き放しだ。さすがの照強も降参、解けた廻しを支えて引き揚げた。
首投げに傾く琴恵光の視線は、千代翔馬の右足に熱く注がれている。これだけはっきり足を出していては。 琴恵光、口はへの字、どんなもんだい。
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