令和六年三月場所九日目観戦記
そ の 十一(令和 6年 3月18日)
北はり磨は得意の宛がいと筈押しで今日まで粘って土俵を務めてきた。左上手を望んだ玉正鳳に取らせず離れて取ろうとしたが、 玉正鳳の方が動きが鋭く、透かされて崩された。惜しくも対応ならず。
武将山−志摩ノ海は志摩ノ海が立ち合いこそ勝ったものの武将山が志摩ノ海の右を押さえて容易に攻めさせず長くなり、 武将山少し押し込んだあと左から去なして崩そうとするなり右から突き上げにかかったが、逆に起こされて懐に入られ志摩ノ海に屈した。
欧勝馬は前傾しながら右に右に廻る守りの相撲、さらに引いて左後ろ褌を引き送り出す。相手にとっては面倒な相撲ぶりだが、すぐに左を取れる鋭さが欲しい。
ここまで勝ちっ放しの朝紅龍、この日の相手は星が伸びていない輝で、下から押していけるかという見立てと裏腹に、下から突き上げてきたのは輝の方で、 小兵の朝紅龍は差されてしまい、筋肉を隆起させておっつけたが、右上手を引かれてのしかかられ遂に黒星を喫した。 朝紅龍も若隆景と同様、後半は完全に失速した。
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十枚目取組・三
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