令和六年三月場所九日目観戦記
そ の 十六(令和 6年 3月18日)
時間いっぱい待ったなし。朝乃山が右四つに捕まえるか…という見立ては正しくない。朝乃山はそもそも馬力で取る人で、 落ち着いて組むのではなく出ながら右で起こして左を取ろうとするタイプ。大難点は、運足が大きすぎること。つまり、腰が遅れるし、足も流れる。
宇良低く当たると朝乃山右を覗かせて起こそうとするが、宇良はその右を充分に差させなかったし、胸を合わせなかった。 朝乃山は自ら背伸びをしたような形。と見るや宇良右に下がり、琴ノ若をこの場所仕留めた肩透かし。 朝乃山、誘い込まれて黒房下、右肩から先に落とされ宇良掬い投げの勝ち。
まさに興奮熱狂の坩堝、捻ったであろう左膝を立てながら、宇良 4勝目の勝ち名乗り。
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