平成二十七年九月場所初日観戦記
そ の 五(平成27年 9月13日)
幕下上位五番、そして十枚目の取組へと進むのだが、残念ながらやや大味な印象が残っている。
阿炎・徳真鵬・阿武咲、揃って右を攻められて体勢を崩すの巻。げに突き放しは難しきかな。この中では阿炎が最もまずい。 生来の腰高は如何ともし難い部分があるのだが、腰が落ち着かないのと、足の裏全体で土俵を踏み締めないのが重大な難点、そして叩きもそうだが相撲ぶり全体に理が見られない。
左を差された天鎧鵬、右を巻き替えたらご覧の通り。全く重量感のない巨体。確かに天鎧鵬はこの体にしては軽やかに動ける人ではあるが…
さて協会ご挨拶、北の湖理事長が出られず、八角事業部長が代読。今にして思えばこれが波瀾の予兆か？
常幸龍に荒鷲は名古屋でも見た顔合わせ、名古屋と反対の決まり方で常幸龍の勝ち。反対といえば、名古屋はズルズルした感じの投げだったが、この秋は豪快だった。
幕内から下がった豊響は、猛攻突撃という姿ではなかったが、しつこくしつこく喉を攻め、貴ノ岩を根負けさせて白星。突き押し相撲は動き続けなければならないし、 体勢を保たなければならない(支えるものがない分だけ四つより難しい)。精神力は当然ながら万能ではないが、諦めないだけの気力が必要だとよく分かる。
(以下次頁)
十枚目取組・一
十枚目取組・二
十枚目取組・三
十枚目取組・四
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