令和二年十一月場所千秋楽観戦記
そ の 四(令和 2年11月22日)
常幸龍は相四つだけに右が入ったものの、その右を生かせないままに上手投げで大きく引っ繰り返され渋い顔。勝ち越してはいたものの、喜びも吹っ飛んでしまいそう。 東龍は、これで待望の勝ち越し。部屋全体で休場せざるを得なかった前場所の悔しさを晴らす。
千代鳳が左腕を突きつけて突き落としにいくと、白鷹山体を廻せず背を見せる。体の硬さが明瞭に。
千代の海は青房でちょっと右膝が入ってしまい、足が伴わないままに攻め返そうとして右足が返ってしまった。そういえば、師匠千代大海にも同様の弱点があった。
東龍の勝ち越しに続きたかった富士東、白房下で気を再度高めたが、立つなり左前褌を許し、跳ね返す力もなく白房下に逆戻り。
王輝
に次いで 2場所続けて15戦全敗が記録された。全勝よりも難しいといわれるのが全敗で、富士東は左四つでも取るが基本は突き押し、 つまり相手が滑って転ぶ可能性がいくらか上がるようにも思うのだが、勝運に全く恵まれなかった。
(以下次頁)
十枚目取組・二
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